予算に合う=最適なゲーミングPCという誤解
ゲーミングPCを買うとき、何をいちばんに考えますか。
そう、値段です。
財布と通帳の中身を見ながらどれがいいかと悩み続け、そのうちこう思い込んでしまうんです。「きっとこのぐらいの値段のPCが自分に合っている」。
買い物失敗です。
ゲーミングPC購入でぜったいに避けたいことがあります。
「スペック不足でゲームが快適に遊べないこと」
値段を見比べながら「このぐらいでいいかなぁ」なんて選び方をすれば、
かならず後悔します。
ゲーミングPCの選び方
ゲーミングPCを選ぶにはPCパーツ、最低でもCPUとGPUの知識を十分に持っていないとどれが自分に最適なPCか判断できません。
かといって機械や数字に疎くて自分で調べてもわからないという人も多いでしょう。
ここで筆者的いちばんカンタンなゲーミングPCの選び方を紹介します。
1.プレイするゲームを決める
最初に考えるべきは「あなたはどんなゲームを遊びたいのか?」です。
ゲーミングPCはあくまでゲームをプレイするための手段。遊びたいゲームを決める、つまりゴールから逆算して自分に必要なPCを見つけるのが確実です。
なぜかというとPCでゲームをプレイする場合、”動作環境=必要なPCスペック” が大事だからです。
たとえばPS5やニンテンドースイッチのような家庭用ゲーム機で「ソフトを買ったけどゲームが起動しなかった!」って経験ありませんよね?これはゲーム側が動作環境を調整しており「必ず遊べる」ことが保証されているからです。
しかしPCの場合はゲームメーカーが発表している必要スペックを満たしていないと快適にゲームをプレイできず、起動すらできないこともあります。
スペックが足りずにプレイできない場合は自己責任。自分で新しくPCを用意するしかありません。
なのでやりたいゲームの動作環境を全く知らないという人は「ゲームタイトル PC版 動作環境」のキーワードでかならず調べましょう。
2.モニターを決める
「いやいやゲーミングPCの選びかたなのにモニターかよ」と思うかもしれません。
しかしゲームってモニターを見ながらプレイしますよね。つまり、
どんなモニターを選ぶか=どんなプレイ環境でゲームをしたいか
がほとんど決まってしまうわけです。
ではモニターを選ぶときに何を基準にするか。ここでは「解像度」「リフレッシュレート(Hz)」この2つを覚えてください。
解像度 | 映像をどれだけキレイに表現できるか。現在の規格はフルHD・WQHD・4K・8K。(8Kはあまり普及していない) フルHD→WQHD→4K→8Kの順で解像度が高い。ただしゲーミングモニターは現状4Kまで。 |
リフレッシュレート(Hz) | 一秒間に画像を書き換えられる枚数を指す。 数値が高いほど、ゲーム映像を滑らかに表現できる。 たとえば120FPSのゲーム映像を表示するには120Hzのモニターが必要。 |
モニターの性能に対して最低でも必要なグラボをざっくり一覧にした表はこちら。(ゲーム内の画質設定は高以上)
フルHD・120Hz以下 | フルHD・180Hz以上 WQHD・120Hz以上 | 4K・60Hz以上 |
RTX4060~ | RTX4060ti~RTX4070super | RTX4070ti super~RTX4090 |
- アクションアドベンチャーを高画質で没入感あるプレイ
- 競技系シューターを高いFPSでプレイ
- 画質もFPSもそこまでこだわらない!
目的に合わせたモニターを選んでみましょう。
もちろんプレイするゲームによっては上下しますが、このぐらいを目安として参考にしてください。
3.メモリ・ストレージの落とし穴
1・2でおおまかに自分の求めるゲーミングPCのスペックが見えてきました。
ゲーミングPCを販売するBTOメーカーのサイトで心に決めたPCとクリックするとさらに細かいカスタマイズ画面が出てきます。
ズラーっと長いリストが出てきて「なんのことだかわからん!」となるでしょう。私もなりました。
その中でもここだけはチェックしてほしい箇所があります。
・メモリ
・ストレージ
この2つです。
メモリ
まずメモリはプレイしたいゲームの必要なメモリ量×2と考えましょう。
たとえば動作環境でメモリが”16GB必要”と書かれていたとします。なので16GBあれば十分と考えてしまいそうですが、ここに落とし穴があります。
PCはゲーム以外にもメモリを大量に消費しているからです。PCを立ち上げるだけで多くのアプリが裏で動いています(セキュリティ・日本語入力など)。
それらだけでだいたい4~5GBほどメモリを消費してしまうので実際にゲームに割り当てられるメモリは11~12GBしかありません。
少しでもメモリが足りない状態でプレイするとゲームがカクついたりフリーズを起こしてしまいます。一人用ゲームならまだいいですが、対戦ゲームではストレスがとてもとても大きいです。そんな状態でプレイしても勝てる勝負も勝てません。
メモリ不足にならないためにも多めにメモリを積んで損はないです。
ストレージ
そしてストレージはできるだけ大きいものを選んで損はないです。最低でも1TB、余裕をもって2TBあるといいでしょう。
ゲーミングPCのストレージは500GBか1TBのSSDが標準搭載になっています。まず500GBは論外。ぜったいに足りなくなります。今の大手メーカーが手掛けるタイトルは容量はどれも大きい。
【例】Apex legends 70GB以上
League of Legends 25GB以上
Cyberpunk 2077 70GB以上
比較的軽いLOLなら25GBほどですが、Apexのようなバトロワ、Cyberpunk2077の大型タイトル1本で70GB以上使ってしまいます。オンラインゲームならアップデートで新要素がどんどん追加されるので容量はさらに大きくなります。
とくに人気ジャンルのオープンワールド系とバトロワ系はフィールドが広大なのでその分大量のデータが必要。
ゲーム専用PCとしてなら、1TBあれば要らないゲームをこまめに消してやりくりすれば十分かと思います。動画編集などのビジネスにも使いたい人はさらに余裕をもって2TBあるといいかと。
まとめ
サっとまとめです。
- 予算前提でPCを決めない
- プレイしたいゲームの動作環境を調べる
- モニター=プレイする環境を決める
- メモリとストレージも注意
ゲーミングPCの知識がまったくない人向けに選びかたのコツと覚えてほしい知識を最低限に絞りました。「ゲーミングPCの一覧をただ眺めてもどれがいいのかわからん」という私の経験から、少し角度の違うゲーミングPCの選びかたです。
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