「マルチプレイゲーム(以下マルチ)」と「一人用ゲーム(以下ソロ)」のどちらで配信すべきか。
どちらも魅力がありますが、配信のスタイルや目指す方向性によって向き・不向きが大きく異なります。この記事では、マルチとソロのメリット・デメリットを客観的に整理しつつ、それぞれの特徴を活かした配信の進め方を具体的に紹介します。
これから配信を始める人はぜひ参考にしてみてください。
マルチゲームのメリット
盛り上がる瞬間が多く、リアクションで魅せやすい
マルチゲームの最大の強みは「ライブ感」です。
他プレイヤーとの対戦や協力プレイでは、予測不能な展開が次々に起こります。勝利の瞬間、チームの連携、逆転劇など、配信映えするシーンが多いです。
また、テンポの良い戦闘や短時間で結果が出るゲーム性は、視聴者の離脱を防ぐ効果もあります。特にFPSやバトルロイヤル、MOBA系のゲームは、1試合ごとに完結するため、どのタイミングで視聴しても楽しみやすいです。
コラボや交流がやりやすい
他配信者とのコラボや交流がやりやすいのもメリット。
たとえばAPEXなら3人までですが、ストリートファイター6ならカスタムルームで最大16人で対戦・交流会を開くことができます。
マルチゲームのデメリット
ゲームの知識と練度が求められる
人気のマルチゲームほど競技性が高く、視聴者も熟練者が多い傾向にあります。
プレイ内容があまりに初心者寄りだと、コメントで厳しい意見が来ることもありますし、逆に上級者すぎると一般視聴者が置いてけぼりになるリスクもあります。
配信を始めたばかり・ゲーム経験が少ないの人は、「視聴者と一緒に成長していく姿を見せる」方針をとると良いでしょう。腕前ではなく、リアクションや掛け合いの楽しさを軸にすれば、十分人気を得ることができます。
トラブル遭遇のリスク
マルチゲームの永遠の課題として、迷惑プレイヤーに遭遇するリスクがあります。他プレイヤーの発言や行動が配信に大きく影響する場合もあり、マナーの悪い相手に遭遇すると雰囲気を壊されてしまいます。
そのため、マルチゲーム配信では「トラブルをエンタメに変える対応力」や「進行を保つトーク力」が求められます。
ソロゲームのメリット
自分のペースで進められる
一人用のゲームは、他プレイヤーに左右されないため、自分のペースで物語や世界観をじっくり味わえます。
ストーリーを読み込みながら考察したり、感想を語ったりできるため、トーク力や感情表現の幅を活かしたい人向きです。
また、RPGやアクションアドベンチャーの中にはプレイヤーの選択によってストーリー展開が変わるゲームも多く、視聴者がコメントで「どっちのルートに行くか」を一緒に考えるような双方向的な楽しみ方も可能です。
編集・再利用がしやすい
一人用ゲームは配信後のアーカイブ編集がしやすく、後から「名場面集」や「実況まとめ」として動画化するのに向いています。
1本あたりの物語進行が明確なので、再生リストで連載企画にしやすく、継続視聴されやすい点も魅力です。
特に初見プレイや感動系ストーリーの場合、視聴者が「自分も初めて見た気持ちで楽しめる」ような空気を作れると、リピート率が上がります。
ソロゲームのデメリット
配信が単調になりやすい
ソロゲームでは、アクションや探索などの“静かな時間”がどうしても多くなります。戦闘中に無言になったり、ストーリーを読む時間が長すぎると、視聴者が飽きてしまうことも。
この課題を補うには、プレイヤー自身のトーク力が重要です。ゲームの世界観にツッコミを入れたり、自分なりの考察を語ったりするなど、独自の視点を加えることで退屈な時間を「面白い語り」に変えられます。
また「今日の配信でここまで進める」「今日はメインではなくサブクエストを回収して回る」といった配信プランを先に決めておくと配信のリズムが冗長にならずに済みます。
配信プランを明言しておくことで「速く先に進め」「あのクエストやらないんですか?」などの「指示コメント」をある程度予防できます。
途中参加がしにくい
シリーズもののソロゲームでは、途中から見る視聴者が内容を理解しづらい問題があります。
そのため、サムネイルやタイトルで「第◯回」「初見プレイ」などを明記するのも効果的です。配信を動画化するときは各回の冒頭で「前回までのあらすじ」を簡単に振り返るといった工夫をするのもいいでしょう。
また、ストーリーのネタバレを避けたい視聴者も多いため、タイトルに「ネタバレあり/なし」を明記しておくことで、トラブルを防げます。
大手配信者に視聴者を取られやすい
誰もやってないゲームをプレイするというのは今のゲーム配信界隈では不可能です。
1つのゲームを何百、何千人もの配信者が配信します。となると誰の配信を見たいかとなれば大手の配信者を見るという選択を取る人が多いです。
とくにストーリー性の高いゲームは一度見たら満足してしまう人が多いので、大手から他の配信者に視聴者が流れることはほとんどありません。
縛りプレイ・解説などの企画や競争が少ない時間帯を狙うといった「他配信者との差別化」が必要です。
まとめ:配信者の個性に合わせて選ぶのが最適解
結論として「マルチゲーム」と「ソロゲーム」はどちらが優れているかという答えはありません。
マルチ・ソロゲームは「どんな配信者を目指すか」で選ぶべきです。
- リアルタイムの盛り上がり・コミュニティを作りたい人
→ マルチゲームが向いている - 物語を語る・じっくり世界を楽しむスタイルが得意な人
→ ソロゲームが向いている
また、どちらのスタイルでも共通して大切なのは、「視聴者と一緒に楽しむ」意識です。
単なるプレイ映像ではなく、配信者の感情・反応・コメントとのやり取りこそが、配信の醍醐味です。
ゲーム選びに迷ったときは、「自分が夢中になって語れるか」「視聴者と共有したいと思えるか」という基準で判断すると、自然と方向性が見えてきます。マルチでもソロでも、楽しんでいる姿こそが最大のコンテンツ。
あなた自身の魅力を引き出す最適なゲームを選んでいきましょう。
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